『GATTACA』と踊る

私は、映画や本、日々の出来事など、さまざまに見聞きしたものを
モダンバレエに結びつけてブログを書いています。

「点と点が線でつながる」とよく言われますが、
一見関係のないもの同士も、捉え方次第で不思議と響き合う瞬間があります。

そんな「つながり」を探すことが、私の楽しみでもあります。

好きな映画で『GATTACA』という作品があります。

遺伝子で人間の全てが評価されてしまう社会の中で宇宙飛行士になるという自分の夢を追いかけるヴィンセントの苦悩と希望を描いたSF映画です。

主人公ヴィンセントは、生まれながらに“劣等遺伝子”とされ、
宇宙飛行士になる夢を何度も否定されます。

それでも彼は、あきらめずに努力を重ね、自分を信じ続けました。

その姿を見ていると、「人間の意志」というものが
どんなデータよりも強く、美しいと感じます。

限界を決めるのは、遺伝子でも他人でもなく、“自分の心”。
そのことを改めて教えてくれる映画です。

身体のかたさ、年齢、経験の差なんて関係ない。
「もっと上手くなりたい」「自分らしく踊りたい」
その想いを胸に、一歩ずつ積み重ねていく姿には、
まさに“DNAを超えた力”が宿っています。

バレエやダンスは、特別な才能がある人のものではありません。

心が動いた人のもの。

焦らず、自分のペースで踊りを重ねていけば、
やがて誰もが、自分だけの羽を持って外の世界へ羽ばたいていくように思います。

映画の終盤で、ヴィンセントは言います。

「僕がここまで来られたのは、戻る力を残さなかったからだ」

私たちも、同じ気持ちで日々のレッスンに向き合っています。

GATTACAのヴィンセントが宇宙を目指したように、Cocoonで出会う人たちも、それぞれの“宇宙”を見つけていく。

そんな場所でありたいと、いつも思っています。

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