「PERFECT DAYS」と踊る
年末年始の休みが終わり、
カレンダーがいつもの日付に戻った朝。
仕事に向かう足取りは少し重く、
「現実」が静かに戻ってきました。
そんなとき、ふと、以前観た
PERFECT DAYS
という映画のことを思い出しました。
特別な出来事が起きるわけでもない、
ただ同じ日常を淡々と繰り返していく物語。
休み明けのこのタイミングだからこそ、
あの映画が伝えていた感覚が、
自分の中に落ちてきた気がしました。
『PERFECT DAYS』は、
「完璧な生活」とは、何も欠けていない状態ではなく、欠けているものを抱えたまま生きていくことだと静かに教えてくれる映画でした。
主人公・平山は、
毎日同じ時間に起き、同じ仕事を丁寧にこなし、
同じように一日を終えます。
劇的な変化はありません。
けれど、そこには確かなリズムがある。
同じであることの中に生まれる、
わずかな違い、光、間(ま)。
映画はそれを、丁寧にすくい取っていきます。
この作品にモダンバレエを重ねると、
モダンバレエは、
完成された形よりも、揺らぎや呼吸、
崩れかけの瞬間にこそ美しさが宿ります。
完璧じゃない身体で、
完璧じゃない日々を、
それでも誠実に重ねていく。
大きなジャンプがなくても、派手な動きがなくても、その在り方は、十分に美しい。
「完璧な生活の中に、不完全さが潜んでいるから完璧だ」
今日が少しうまくいかなくても、
また呼吸をして、身体を動かし、明日を迎えます。
その繰り返しこそが、
私たち一人ひとりの「パーフェクト・デイズ」なのかもしれません。

